19世紀中期のフランスのアンティーク手鏡です。
フレームはエカイユ(鼈甲)製。
19世紀、エカイユは遠い国からはるばるフランスへ運ばれこのようなオブジェが作られました。
現在は一部を除いて採取が禁じられていますが、
当時でも限られた階級の人々のみが使うことができた象牙と並んで稀少で贅沢な素材の一つでした。
鏡はフレームに添ってカッティングがあります。
18世紀から19世紀の質の高い鏡オブジェ特有の鏡のカッティング方法で、クリスタルガラスをカッティングする技法と同様、フランス的な仕上げ方法で、質の良い鏡へ使われます。
鏡には質の違いがあり、古い時代の物は今のものとは違って深みがあり光を優しく反射します。
と言いますのは、アンティークの鏡は今はもう不可能な技法で作られているのです。
この鏡はクリスタルガラスの背景へ水銀板を張られ、ゆえに光の反射や写りに深みがあり鏡自体も重みがあります。(現在、水銀は職人の健康上使うことが禁止されています。)
持ち手には銀製のモノグラムがセッティングされています。
イニシャルは「 E 」の中央にリボンが通っており、リボンには「 ANNIE 」と名前が彫られています。
キャラメル色の美しい色彩は、銀のモノグラムとも好相性、そしてこれだけの大きさのエカイユを使ったオブジェは今も昔もそうはないもの。
海を思わせる自然の素材のエカイユは手に触れると暖かみがありますし、毎日使う
オブジェ・ド・ラ・ボーテです。
*フレームに2カ所(幅5mmと2.5mm程)欠け(写真の白丸部分)
とフレームに接する部分で鏡の周囲の一部に酸化がありますので、お求めやすい価格にいたしました。
N.0262 銀のモノグラム アニーE. エカイユ製手鏡 フランス/ アンティークミラー
フランス 19世紀中期
素材:エカイユ(鼈甲)・銀・鏡
サイズ;L17.8cm x W12.0cm x H0.8cm
価格:5万5千円
* お問い合わせの際は、お手数ですが上記の品番と品名をお書き添えください。
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by page-marie-louise
| 2020-06-16 14:14
| オブジェ