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珍しいアンティーククリスタルのグラビュール・ゴブレットをご紹介します。
19世紀前期の稀少さに加え、グラス全面にグラビュール(彫刻)が施されています。
「グラビュール」とは、最高難易度の彫刻技術。
デザインに合わせ大きさの異なる銅円板(グラインダー)を回転させガラスを彫刻していくインタリオ(陰刻)技法のことです。
最も魅力的なのは、ルネサンス時代様式のゴブレットであること、
15〜16世紀の絵画には、このような形のゴブレットが描かれています。
その上、美しいブルーも魅力。
このような薄く硬質なクリスタルへ、さまざまな彫りの深さと質感を出す為のテクニックを駆使し、繊細なグラビュールを施しています。
このような薄く硬質なクリスタルへここまでの彫刻技術、
まるでレース細工のようなグラビュールです。
当時の素晴らしいマイスターの仕事をご覧下さい。
薄くとも重量感のあるクリスタル、触れると高い金属音を奏でます。
模様のテーマは「狩猟」。
ルネサンス風の模様の中に、木々、鹿、うさぎ、キツネ、鳥が彫ってあります。
いにしえの日々、貴族達の趣味であり大切な社交の場であった狩猟は数日から数週間に渡って執り行われました。
その終演の日、非常に寒い季節にはこのようなゴブレットに火酒を注ぎ祝いました。
今でもその習慣は残っています。
ブルーと透明のクリスタルへ彫刻で描かれた絵巻物のよう、
触れるとその彫刻のなめらかで繊細な感覚が伝わり、その透明な美しさは眺めているだけでも惚れ惚れします!
光に透けるとよりその繊細な美しさが光ります。
飾っておくのも綺麗ですし、リキュールなどを注いで楽しむのも一興ですね♪
* グラビュール / タイユ・グラビュール
模様に合わせサイズや形を変えた銅製の回転板を回しながらクリスタルガラスを彫刻する技法。
非常に小さなものをはじめ様々なサイズや形の銅製回転板の使用で、流線型の植物、人物など具象的で繊細な模様の表現がなされた。
瞬時に彫刻する鋭敏な感性と技術が必要で工房の中でもマイスターのみの仕事とされ、当時でも大変高価なオブジェでありアンティークの現存品は稀少。
バカラやサン・ルイ、クリシーで使われる最高難易度の彫刻技術でもある。
カメオ(陽刻)技法はルリエフ・グラビュール(レリーフ・エングレーヴィング)と呼ばれる。
N.0471 狩猟のクリスタル・プチゴブレット/アンティーククリスタル
19世紀
素材:クリスタルガラス
サイズ:口直径5.5cm x 底直径7.8cm x H13cm
価格:Sold-
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