ブルー・ロワイヤルのリモージュ磁器、花瓶をご紹介します。
チューリップ型のフラワーベースで、
本体は花が開いたように凹凸があり、口はフリルになっています。
360度の画像、
このフラワーベースの素晴らしいことの一つに、
口にはダブルクッションの金彩に、
18世紀様式のレースの金彩があり、
その上内部の白磁の部分にも、外側と同じようにブルクッションと18世紀様式のレースの金彩があります。
割れ、カケなく、金彩も擦れは無く全て綺麗で、ほぼ使用の形跡はありません。
底にはリモージュ J.ボワイェ窯の刻印と(J.ボワイェの文字は擦れで見えなくなっていますが、確認済)
「ダブルクッションの金彩(2度手間をかけた金彩、彫刻を施したような凹凸が出る)とアゲート(瑪瑙)による磨き技術を使って仕上げた」と金彩で記されています。
この金彩の技術は、
足部分のここにもあり、
18世紀様式の模様が、浮き彫りのようになっており、
幅2cmの金彩部分に、細かい浮き出し模様です。
艶消しの土台が1度目の金彩、浮き出た模様が2度目、そして最後にアゲートで磨きをかけ、模様に艶を出す技術です。
現在の品にはこのような手間ひまをかけたものは無く、リモージュ窯へ注文しても非常に高価な品となってしまいますので、もう作られていません。
また、磁器の質は当時ならでは、
大変硬質で薄く、光を透かし、まるでクリスタルガラスのような音がします。
それも古い時代のリモージュ磁器の特徴の一つでもあります。
リモージュ磁器の白い磁肌に、
サファイアのようなブルー・ロワイヤルと金彩のポースレーヌ・ド・リモージュです。
飾っておいても綺麗ですし、サイズも程よく、日本間にも合います。
ブルー・ロワイヤルはどんな花とも合う色彩で、
グリーンの一枝で涼やかに、白い花で清楚に、赤い花で華やかに・・・と楽しめるリモージュ磁器の花瓶です。
*ほぼ未使用のお品で、画像通り傷、カケ無く金彩も綺麗ですが1920~30年代のお品です。
*洗浄は柔らかいスポンジで、規定の量と時間をご確認下さり磁器用漂白剤はお使い頂けますが、電子レンジ、食器洗浄機、たわし等固いものは使用不可です。
* リモージュ磁器
パリから約400キロに位置するフランス南西部の街、「リモージュ」はヨーロッパ有数の磁器の都です。
18世紀、1776年頃に磁器の主原料カオリンの鉱脈がこの地で発見され、リモージュのシンボルとなる大変白く薄くしかも強靭な磁器が作り出されます。
「磁器のクリスタル」と云われ、1776〜1780年に頃には王立専属工房となりフランス宮廷生活を彩り、食器だけでなく芸術磁器を創作、時計、人形、装飾花瓶など装飾全般に及びました。
19世紀は質、デザイン共に栄華を極めリモージュにおいて最も美しい磁器を作り出しました。専属画家を工房にフランスならではの洗練されたデザイン、アーティスティックな絵付けを施した磁器をヨーロッパのみならずアメリカへ輸出し成功を収めました。
知られている工房では、そのエレガントな風情から白鳥の磁器と呼ばれたジャン・プーヤ、ホワイトハウス御用達でアメリカでも成功したアビランド、クリーム地色が特徴のベルナルドー、他にはレイノルドなどがあります。
N.0584 ブルー・ロワイヤル&18世紀様式金彩 花瓶 J.ボワイェ窯/アンティーク・リモージュ磁器
フランス 1920-1934年
素材:リモージュ磁器 J.ボワイェ窯・金彩
サイズ:H19cm x口W10.5cm x中央W6.3cm x底直径6.8cm
価格:2万円
* お問い合わせの際は、お手数ですが上記の品番と品名をお書き添えください。