珍しい、19世紀のアンティークバカラをご紹介いたします。
ナポレオン3世皇帝時代のペアのグラスで、金彩で装飾があります。
18世紀フランスの様式です。
金彩で公爵夫人が描かれています。
未使用で今まで大切に保管されていました。
クリスタルタイユに、金彩のお品です。
18世紀フランスのドレスを着た日傘を持った女性が佇んで、
女性の隣には旗が風になびく「愛の神殿」と、花々が描かれています。
このような18世紀様式は、バカラでは一般的に作られず特別注文のみでした。
また19世紀末〜20世紀初期には、18世紀から続く香水メゾン「ウビガン」などの香水瓶が特別にデザインされた時、このような面取りのクリスタルガラスへ金彩で18世紀風の絵が飾られた物が作られています。
「ウビガン」は、18世紀中頃から始まった調香師のメゾンで、1775年にはパリへ香水店を開き、ポンパドール夫人やマリー・アントワネットの御用達でした。
このグラスの金彩は、全て手仕事で何度も熱で重ねられ、アゲート(瑪瑙石)で磨きをかけて仕上げています。
グラス部分は20面体のクリスタル・タイユで、
口には、さらに角度をつけてクリスタル・タイユしてあり、金彩を施しています。
19世紀ならではの金彩、
底にもあります。
足は6面体のクリスタル・タイユ、
口の金彩も綺麗です。
20面体のクリスタル・タイユが、いにしえのバカラらしく輝きます。
グラスと足の付け根も、一段のクリスタル・タイユがあります。
欠け、傷は無く、金彩もとても綺麗な状態です。
当時でもこのようなオブジェは使う為では無く、記念として飾り用に作られていました。
飾っておいても素敵です♪
* 画像通りカケ、傷無く未使用で綺麗ですが、19世紀後期のお品です。
*金銀彩
主に18世紀から19世紀後期の王侯貴族の注文品であったオブジェに見られる。バカラやサンルイ、クリシーの金彩は厚みがありハイキャラットゴールドを使用、100年を超えてなおその色と繊細な絵をとどめている。
*クリスタル・タイユ
回転板を回しながらクリスタルガラスを刻む技法。
ダイヤモンド、キャレ(四角)、エトワール(星)等の名がついた幾何学模様を中心とした非常に多くのバリエーションがあり、それらの凹凸を違え模様を組み合わせ完成したデザインが刻まれ、1つのオブジェへ各技法と技術毎に4〜5人の職人が携わり完成させる。
バカラは1824年に、水力エネルギーによる回転板技術を取り入れた最初の工房で、最も完成度の高いオブジェを創作するに至る。
* バカラ Baccarat
「バカラ」はフランスで1764年に創設されたクリスタルガラスのメゾンである。
アンティークの作品で18世紀中期から19世紀後期までに作製されたオブジェの多くはヨーロッパ王侯貴族や大ブルジョワによるオーダーメイドであった。
バカラの良さは、ヨーロッパで最高と言われる鉛含有率30-38%の質の高いクリスタルガラスのクオリティ、カッティングの美しさ、金彩やグラビュール(彫刻)、エッチングを施し、金や銀、ブロンズで装飾した重厚で繊細なオブジェのデザインにある。
N.0828 18世紀様式・公爵夫人のクリスタルグラス/アンティークバカラ
フランス 19世紀後期
素材:クリスタルガラス・金彩
サイズ:H18cm x 口直径8.5cm x 底直径7.3cm
価格:3万5千円
* お問い合わせの際は、お手数ですが上記の品番と品名をお書き添えください。