珍しいフランスの、アンティーククリスタルガラスのお品をご紹介いたします。
1930~40年代のポルト・クトーで、ダース揃いのオリジナルボックス付、
「シェーヌ」の葉の形です。
「シェーヌ」とはフランス語で「柏・樫(英:オーク)」、
「ポルト・クトー」とはカトラリー・レストのこと、
オークの葉をクリスタルガラスで象ったカトラリー・レストセットです。
オリジナルボックスには「クリスタリー・ロレーヌ」の金文字と、ロレーヌ十字が刻印してあり、
ボックスの金具は当時のらしいクラシカルなものです。
12個揃いで、
クリスタルのオークの葉、
ボックス内には、「エクセプショネル(特別注文品)クリスタリー・ロレーヌ フランス」の金文字があります。
「クリスタリー・ロレーヌ」とは、フランスの北東のロレーヌ地方で作られるクリスタルガラスの工房のことで、
ロレーヌ地方は、言わずと知れたガラス工房が集まる地域です。
19世紀の著名なラリック、ガレ、ドームをはじめ、クリスタルガラスのバカラ、サン・ルイ、クリシーとガラス創作の源泉の地です。
特に19世紀から20世紀初めにかけて、有名な工房のみならず、小さな家族経営の工房が存在し、このようなクリスタルガラスのお品を作っていました。
また、当初はガラス工芸品のみを作っていたドーム兄弟は、クリスタルガラス工場を買い取り、ドーム・クリスタルとしてクリスタルガラス製品を作り始めたのもこの地方に土台があったからです。
未使用で、12個全て、割れ、カケ、傷などなく綺麗なお品です。
(ボックスには画像のように擦れが見られます。)
長さ9.5cm、幅4.5cm、高さ1.2cmのサイズのオークの葉、
クリスタル・ムレで葉の形を作り、
底面の角フレームを、クリスタル・タイユで縁取りしています。
このクリスタル・タイユの縁取りのおかげで、表面から光が反射し、クリスタル・ムレで作っただけよりも、より綺麗に輝いています。
オークの葉は、
古代ギリシャ神話ではジュピター神の聖なるシンボルの木であり、
古代ケルト民族のドルイド司祭は、神聖なるオークの木の下で祭事を行い、
英国国会議事堂のシンボルで、2人のローマ法王の紋章とされているように、ヨーロッパでは古代から永遠と不死のシンボルとして好まれました。
ダース揃いで未使用のお品は稀少で、
大きめサイズは、お箸やカトラリーと使いやすく、
テーブルのオブジェとしても楽しめます♪
* 画像通り傷、割れ、カケはありませんが、1930~40年代のお品です。
ボックスには画像のように擦れが見られますが、内部の生地には破れ等は無く綺麗で、ボックス開閉はきっちりとできます。
*クリスタル・タイユ
回転板を回しながらクリスタルガラスを刻む技法。
ダイヤモンド、キャレ(四角)、エトワール(星)等の名がついた幾何学模様を中心とした非常に多くのバリエーションがあり、それらの凹凸を違え模様を組み合わせ完成したデザインが刻まれ、1つのオブジェへ各技法と技術毎に4〜5人の職人が携わり完成させる。
バカラは1824年に、水力エネルギーによる回転板技術を取り入れた最初の工房で、最も完成度の高いオブジェを創作するに至る。
*クリスタル・ムレ
クリスタルガラスを型に流し込み、その後カッティングでより凹凸を明確にし金彩等が施された。この技術はカッティング技法で制作するより多くの行程が必要な為に、現在では当時の製作方法では製造されていないため、アンティークのお品は現在のものよりもより独自のデザインの品が見られる。
N.0832 シェーヌの葉 ポルト・クトー オリジナルボックス付/フランス クリスタリー・ロレーヌ
フランス 1930~40年代
素材:クリスタルガラス
ポルトクトーサイズ:L9.5cm x W4.5cm x H1.2cmボックスサイズ:L19.5cm x W26cm x H5cm
セット価格:5万6千円(別販売不可)
< オールドバカラ・サンルイ・フランス磁器 >
* お問い合わせの際は、お手数ですが上記の品番と品名をお書き添えください。