全面にグラビュールと金彩を施したクリスタルガラスのボル・ド・クリスタル(鉢状のボール)をご紹介いたします。
厚み3mmのクリスタルガラスで、
縁をスカラップ状にクリスタルタイユした形と金彩、
鉢全体に花と葉のガーランド文様をグラビュールし、
金彩を施した19世紀のお品です。
(画像のように金彩にところどころ擦れが見られます)
金彩は全て、グラビュールで彫りをいれたあとに、ほどこしてあり、
ブーケや水玉、葉のガーランド文様です。
高さ5cmのボル・ド・クリスタルで、
飾り棚に置いても光をとおし金彩が輝いて綺麗ですし、
お料理をもっても素敵ですね♪
19世紀クリシーの珍しいお品です。
* 上記以外は傷、カケ、割れなど無く画像通り綺麗ですが19世紀中期のお品です。
食器洗浄機、固いもの(たわしなど)はお避け下さい。
*クリシー Clichy
「クリシー」は1839年にルイ・ジョセフ・マエにより創業、
パリの北東に位置するクリシー・ラ・ガレンヌの19世紀のクリスタルガラス・メゾンである。
バカラ、サン・ルイと並ぶフランスの最も偉大なメゾンで、クリスタルガラスを熟知した技術者ルイ・クレマンドの参画により、質の高いクリスタルガラスのクオリティを保ち、ナポレオン3世皇帝時代に最盛期を迎えている。
クリシーの素晴らしさは流麗で繊細なデザインに現れ、美しい形、グラビュール(彫刻)、金彩、色、レース状、ブロンズ装飾のクリスタルガラスを創作。
1844年のパリ万博で銀賞、1849年には金賞を受賞しその名を世界に広め、
20世紀のごく初期にメゾンの幕は閉じられましたが、創業者のマエ一族は現在も当時の城館を維持し、フランスのクリスタルガラスの歴史を体現する学者としてメゾンの名を守り、家系は存続している。
* グラビュール / タイユ・グラビュール
模様に合わせサイズや形を変えた銅製の回転板を回しながらクリスタルガラスを彫刻する技法。
非常に小さなものをはじめ様々なサイズや形の銅製回転板の使用で、流線型の植物、人物など具象的で繊細な模様の表現がなされた。
瞬時に彫刻する鋭敏な感性と技術が必要で工房の中でもマイスターのみの仕事とされ、当時でも大変高価なオブジェでありアンティークの現存品は稀少。
バカラやサン・ルイ、クリシーで使われる最高難易度の彫刻技術でもある。
カメオ(陽刻)技法はルリエフ・グラビュール(レリーフ・エングレーヴィング)と呼ばれる。
*金銀彩
主に18世紀から19世紀後期の王侯貴族の注文品であったオブジェに見られる。バカラやサンルイ、クリシーの金彩は厚みがありハイキャラットゴールドを使用、100年を超えてなおその色と繊細な絵をとどめている。
N.0983 ガーランド&水玉金彩 〜ボル・ド・クリスタル/アンティーククリスタル・クリシー
フランス 19世紀中期
素材:クリスタルガラス・金彩
サイズ:直径15.5cm x H5cm
価格:4万円
* お問い合わせの際は、お手数ですが上記の品番と品名をお書き添えください。