大変珍しい、絹織物のスカーフをご紹介いたします。
1900〜1920年代のパリの絹地専門店「メゾン・ギルマン」のお品です。
未使用で保管されていました。
「メゾン・ギルマン」はパリの1区、オペラ大通り28番地にありました。
オートクチュールのドレス用絹地の専門メゾンでもあり、1950年代頃まではオペラ大通りに存在していたようです。
( ↑ 40年代のジャック・ファトのドレスと、メゾン・ギルマンの広告)
素晴らしいのは18世紀から続くフランスのリヨン製の織物であること♪
ソワ・ド・リヨンと呼ばれ、リヨンでは織物美術館で当時の布地が展示されており、
歴史と技術が受け継がれているところです。
100年近くを経ても艶やかでしっとりとした絹は変わりません。
細い絹糸を非常に詰んで織ってあり、
適度な重みとしなやかな風合いが今にはもうないものです。
文様は「ルネサンス時代風レース」、
ルネサンス時代のような大変細かいレース文様を織り出しています。
色は落ち着いたすみれ色を土台に、レース模様は黄緑と黄色です。
印象派の絵画のような、
何色と一言では言い表せないフランスらしいデリケートな色彩です。
織りの細かさと、
黄緑色のレース文様フレームに黄色の縁取りが織り出してある拡大画像、
裏側、
今ではもう、織機が無く職人技術が途絶え、
このような文様を織り出した100%絹織物は無くなってしまいました。
当時ならではの絹織物です。
一方の端は織りしまつ、もう一方は織りフリンジ製です。
当時のタグと、紙タグが付いており、
「マルセル・ギルマン パリ オペラ大通り28番地」の印字と、
品番や色番に織物工房などが手書きであります。
タグのほうは付ける前だったのでしょうか、最初から別になっており、
紙タグはスカーフに糸付してありましたが、
クリーニングのため一旦外し保管しており、
お品をお求めの方へこの状態でお付け致します。
18世紀の貴婦人達を飾ったドレスに仕立ててあったフランスの絹織物の歴史が、
時を経て1900年代に続いていることが感じられます。
美しい絹スカーフは暖かく、ふんわりと寄り添ってくれ、
コレクションをしている方もいるくらい、
何枚持っていても良いアンティーク・モードのオブジェです。
さらりとジャケットやコートの下に、Tシャツやセータへと、
パリジェンヌのような大人のお洒落に♪
(クリーニング済)
*ドライクリーニングでお手入れをして下さい。
未使用で保管されており、目立つ破れやシミはありませんが、当時の人の手を使う織機で作られた絹織物に見られる細かな織り傷やツレに見えるようなもの、シミではありませんが織機による擦れや、小さな部分で保管時の色変化などはある場合もある、約100年経った1900年~1920年頃のお品です。
撮影の光などで地色に陰影があるように見える場合がありますが、実物は均一の色です。
N.0512メゾン・ギルマン べル・エポック絹織物スカーフ〜ルネサンス風レース/アンティークモード
フランス 1900~20年代
素材: 絹織物
サイズ:L81cm x W78cm (+両端フリンジ各1.5cm)
価格:5万5千円