*** こちらのお品はSoldとなりました、ありがとうございました。***
フランスの19世紀初期のブロードリーブランシェのご紹介です。
ブロードリーブランシェとは、白地に白糸で刺繍する技法のこと、つまりホワイトワークです。
庭園のパオン、
「 パオン 」とは、フランス語で「 孔雀 」のこと、このハンカチーフには4羽の孔雀が刺繍してあります。
18世紀以降、フランス庭園では綺麗な羽根を休めてたたずむ孔雀を放し飼いにしていました。
いまでも、パリ西方の「 バガテル薔薇園 」では、白とグリーンの孔雀が自由に歩き回っているのです。
フランスでは、このような美しい刺繍やレースを使ったハンカチーフを持つ事は、
ジュエリーを身に着けるのと同じで貴婦人に欠かせない装飾品の一つだったのです。
宮廷では、ハンカチーフを落とすことで気持ちを伝えたり、そのハンカチーフに刺繍されている模様で、誰のものでどんなメッセージが込められているかを想像したりしました。
「孔雀」の意味は・・・「命のよみがえり」つまり「春」のシンボルです。
ヨーロッパの暗く長い冬が終わり、植物や動物全ての命がよみがえる光と愛の季節を刺繍で表しています。
もう今では作ることができない極細のリネン糸のムショワール、そして同じ糸で一面に刺繍がしてあります。
あらゆるテクニックを使ったこの刺繍をご覧下さい!
透かしになっているところは、生地を切り抜いてその周りをかがり、
それから糸を渡して模様を作っているのです。
こんな薄い生地を切り抜くだけでも驚きますが、それを1本の針と糸で模様付けをしていくのですから、
いにしえの人々の手仕事には本当に驚きますね。
周りの縁かがりはテープを縫い付けたように縫い、その上透かしも入れています。
これは裏側ですが(裏もまるで表のよう・・・!)青丸で囲んだところに、1.5mm程の生地裂け(1)、
19世紀の技法で繕い(2)、裏側の1角に薄く点々とベージュ色になっているところ(3:表には全く見えません)があります。
拡大写真はこちら。
繕いの手仕事にしても今ではもう糸と技術がありませんので、どんな針をつかったのでしょうか。
額に入れられても素敵なお品です。
N.046<庭園のパオン/ムッショワール>
フランス 19世紀初期
素材: リネン
サイズ:LW46cm
価格:Sold-
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