*** こちらのお品はSold-となりました、ありがとうございました。***
とても珍しいスミレ色のエマイユがほどこされたアンティークバカラの香水瓶をご紹介します。
フランスの19世紀、ペアのフラコン・ド・パルファムです。
このフラコンはクリスタル・ムレ技法で作られています。
ボトルは底に向かって僅かに細身に作られ、花や葉の彫りの深い柔らかな曲線は手に持った際に自然になじみクリスタルの重厚感が心地よいオブジェです。
ヴィオレ(仏語:スミレ)の花模様の装飾で花の部分は紫色のエマイユが施してあります。
栓はボトルと同様にスミレの花の形が浮き彫りになっており、花には紫色のエマイユが施されています。
また金彩が栓、ボトルにあります。
鉛の含有量が世界一高く、透明度の高いクリスタルガラスはバカラの特徴の一つですが、アンティーク・バカラはより一層厚いクリスタルで、独特の重厚感があります。
作品番号は栓とボトルにあり陰刻です。
19世紀のクリスタルガラスは光が柔らかく反射し菫の模様が浮き上がります。
スミレの香水を入れるのも素敵ですね!
(大ボトルの栓と小ボトルの金彩に摩耗、小の先の中に入る方の先に長さ1mm深さ0.5mm程の僅かなチップが3カ所~写真参照~みられますのでお求めやすい価格に致しました)
*クリスタル・ムレ技法
18世紀後期から19世紀中期頃までに使われたバカラ独自のクリスタルガラスのプレス技法です。
クリスタルガラスを型に流し込み制作し、その後カッティングでより凹凸を明確にし金彩等が施されました。この技術はカッティング技法で制作するより多くの行程が必要な為に、現在では当時の製作方法では製造されていません。
この製法は20世紀初期に復活しましたが、その理由は安価な大量生産であり、19世紀の手をかけた品とは格段の差があります。
* Baccarat
バカラはフランスで1764年に創設されたクリスタルガラスのメゾンです。
アンティークの作品で18世紀中期から19世紀後期までに作製されたオブジェの多くはヨーロッパ王侯貴族や大ブルジョワによるオーダーメイドでした。
バカラの良さは、ヨーロッパで最高と言われる鉛含有率30%-38%の質の高いクリスタルガラスのクオリティ、カッティングの美しさ、金彩やグラビュール(彫刻)、エッチングを施し、金や銀、ブロンズで装飾した重厚で繊細なオブジェのデザインにあります。パァジュ・ド・マリー・ルイーズではヨーロッパ最高のクリスタルメゾンのアンティークバカラの中でも、稀少で美しい品をセレクトしご紹介しています。
どのオブジェもパリのバカラ美術館へ同様の作品が保存されていますが、市場では殆ど見られないコレクションです。
N.0295 <フラコン・ド・パルファムペア スミレ/アンティークバカラ>
フランス 19世紀
素材:クリスタルガラス・金彩・エマイユ
サイズ:大/直径7.2cm x H17.5cm
小/直径6.5cm x H16.0cm
ペア価格:Sold-
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