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ナポレオン3世皇帝時代のバカラをご紹介致します。
全面にグラビュールを施した花瓶で、
高さ13cm、
本体には全面に、花と蕾、蝶々のグラビュールが施してあり、
首部分には、段差をつけたクリスタルタイユ、
口は花びらのような8面のクリスタルタイユです。
何層もの高低のグラビュールで、文様を浮き彫りしています。
360度、
口の花びら型クリスタルタイユ、
ふわりと広がったグラビュールの花、
花心は格子柄、
蝶々、
底も含めて、花瓶本体の全面がグラビュールの文様で埋め尽くしてあります。
首部分の段差のクリスタルタイユ、
古い時代の、ぽってりとした重厚感が魅力の花瓶です。
*画像通り傷、割れ、カケなど無くグラビュールも完全で綺麗ですが、19世紀中期のお品です。
* グラビュール / タイユ・グラビュール
模様に合わせサイズや形を変えた銅製の回転板を回しながらクリスタルガラスを彫刻する技法。
非常に小さなものをはじめ様々なサイズや形の銅製回転板の使用で、流線型の植物、人物など具象的で繊細な模様の表現がなされた。
瞬時に彫刻する鋭敏な感性と技術が必要で工房の中でもマイスターのみの仕事とされ、当時でも大変高価なオブジェでありアンティークの現存品は稀少。
バカラやサン・ルイ、クリシーで使われる最高難易度の彫刻技術でもある。
カメオ(陽刻)技法はルリエフ・グラビュール(レリーフ・エングレーヴィング)と呼ばれる。
*クリスタル・タイユ
回転板を回しながらクリスタルガラスを刻む技法。
ダイヤモンド、キャレ(四角)、エトワール(星)等の名がついた幾何学模様を中心とした非常に多くのバリエーションがあり、それらの凹凸を違え模様を組み合わせ完成したデザインが刻まれ、1つのオブジェへ各技法と技術毎に4〜5人の職人が携わり完成させる。
バカラは1824年に、水力エネルギーによる回転板技術を取り入れた最初の工房で、最も完成度の高いオブジェを創作するに至る。
* バカラ Baccarat
「バカラ」はフランスで1764年に創設されたクリスタルガラスのメゾンである。
アンティークの作品で18世紀中期から19世紀後期までに作製されたオブジェの多くはヨーロッパ王侯貴族や大ブルジョワによるオーダーメイドであった。
バカラの良さは、ヨーロッパで最高と言われる鉛含有率30-38%の質の高いクリスタルガラスのクオリティ、カッティングの美しさ、金彩やグラビュール(彫刻)、エッチングを施し、金や銀、ブロンズで装飾した重厚で繊細なオブジェのデザインにある。
N.0999 蝶と花・グラビュール 花瓶/アンティークバカラ
フランス 19世紀中期
素材:クリスタルガラス
サイズ:H13cm x 中央直径12.5cm
価格:Sold-
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