*** こちらのお品はSold-となりました、ありがとうございました。***
素晴らしい絹織物をご紹介いたします。
19世紀中後期、ナポレオン3世皇帝時代の絹織物のパノーです。
見つかったのは2枚、1枚づつの販売となります。
パノーとはフランス語で「パネル」のことで、同じサイズにカットしてあり、フレームへセットしインテリア用として飾られていた絹織物です。
サイズは幅63cm、長さ120cm、
どっしりとした厚みのある絹織物で、
地色の黒に、白いマーガレットが織ってあります。
当時のリヨンの絹織物
「ソワ・ド・リヨン」で、
現在、リヨン織物博物館に保存されているようなお品です。
リヨンは18世紀からフランス一の絹織物産地で、
今でも歴史が受け継がれているところです。
当時の絹は細く強く、そして非常に摘んで織られています。
そのしなやかさは素晴らしく、触れるとそのしっとりとした厚みと吸い付くような感覚で「リヨンの絹」とすぐにわかります。
このリヨンの密な織物、そして19世紀当時の凝った織り方と文様をご覧下さい。
白いマーガレットは、花びら1枚をみても陰影をつけ、白から黒へのグラデーションで織ってあり、
中心の黄色い部分も、3色の黄色濃淡を使い、
わずか1mmの小さな部分にグリーンを織入れています。
装飾家が描いた元絵そのままに、まるで描いたように織ったものです。
茎や葉にも濃淡色で陰影をつけ立体的に織り上げています。
小さな一織の部分はわずは0.5mm、
いかに細い絹糸で織ってあるかがわかります。
両端は織始末で、
裏側は淡いグリーンです。
素晴らしい織であることはこの裏でわかります。
表は黒に白いマーガレットが浮き出ていますが、
裏はどうして黒がなくて淡いグリーンなのでしょうか?
それは、表のマーガレットに使っている白と黄緑の糸が裏側を作っており、
表側が黒で作られているからです。
いわゆるほぼ二重構造になっている織物です。
いにしえは、このような織物を「ブロケード」と呼び、
日本の着物の手織りにあり「緞子(どんす)や唐織にある「錦」織物と呼ばれるものと近い構造です。
これだけ細い絹糸は機械にはかけられません、古い時代の人の手が動かす織り機で作られています。
上下はカットしてあり、端を見ますと白とグリーンの裏地と、
黒の表地がぴったりと重なりつつ、色が混ざっていないのが見えます。
同じ部分の表裏、
マーガレットの黄色の糸だけは、全体に織り込まず、いちいち糸をカットしてあります。
これも職人の織り方である証です。
白いマーガレットの裏部分はまるで型押しをしたように文様が縁取って見えます。
切り端を見ますと、白い糸は完全に黒の下になっています。
表側はシミ、破れ、傷はなく綺麗で、裏側は中央に線状の折跡があります。(表には全くひびいていません。)
古い時代の織物の拡大画像、
茎1本、葉1枚を大変繊細な感覚で仕上げています。
グラデーションの作り方も見事、
黒地に白いマーガレットがドラマティックな絹織物です。
このような織物は今はもうありません、19世紀中後期ならではのお品です。
いにしえのように、フレームに入れインテリアにも素敵です♪
(クリーニング済)
*画像通り表面にはシミ、破れ、傷は見られませんが19世紀中後期のお品です。
N.0586 白のマーガレット 〜ナポレオン3世皇帝時代の絹織物ペア/アンティークテキスタイル
フランス 19世紀中後期
素材:絹織物
サイズ:W63cm(内ミミが左右に各0.7cm) x L120cm
価格:Sold-
* お問い合わせの際は、お手数ですが上記の品番と品名をお書き添えください。