春、そして桃の節句ももうすぐですね、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
パリでは復活祭が始まり、日の出も早くなってきました。
さて今回のパリ便りでは、お洒落なパリジェンヌの足もとをささえる
靴のお店、「ベギュム・パリ」をご紹介いたします。
パリ7区の静かな通りにある、知る人ぞ知るお店で、
オーナーマダムの赤い自転車が目印です。
6畳ほどの店内には、
たくさんの靴がディスプレイしてあります。
靴を買ったら入れてくれるのは、積み重ねた淡いフレンチブルーのボックスで、
皮革製だけでなく、
マリーアントワネット王妃のような靴も作っていて、
この刺繍の靴の名は 「 ヴェルサイユ宮殿の夜会 」 !
こちらのお二人は、オーナーマダムと店員さん、
今日のマダムは濃紺のブラウスとパンタロンに、
同色のエナメルとスェード使いのショートブーツでシック・カジュアルで、
ブルーアイに合わせて、サファイアのリングをされていたのがとても素敵でした。
マダムはアトリエと打ち合わせをしながら、色や素材を決めるデザイナーでもあり、
毎週水曜日にはお客様と出会うのを楽しみに、お店に立っています。
マダムのいない時には、ダンディなムッシュ「フランソワ」の対応で、
なんと元オペラ座ディレクター、
フランソワの在店時には、必ずオペラ音楽がかかっていて、
靴よりも、音楽の話が盛り上がるのよ〜、と笑っていらっしゃいました。
メイド・イン・フランスの靴は、このお店だけのオリジナル、
デパートや他の国では買えません。
フランスらしい色や素材使いは、
職人さんがフランス伝統技法で丁寧に作っていて、吸い付くような履きやすさも魅力です。
アトリエはブルターニュ地方のフージェールから数キロの場所にあり、
12人の職人さんが仕事をしています。(下の画像はベギュム・パリのウェブサイトより)
動きやすいからでしょうか、舞台や映画用のオーダーも多く、
履いた女優さんが顧客になることもしばしばだそうです。
お洒落ですが伝統の形で、流行にとらわれない一足はリピーターも多いとのこと、
たしかに一見華やかですが、
実際に履いてみると程よいお洒落感とすっきりと装いに収まるところが
パリジェンヌに支持される秘密でしょうか。
少し落ち着いた色目も、繊細な印象の日本の方にも合うと思います。
お店の方はとても親切で、いろいろ試せますから、
靴好きの方は、パリにお越しの際には訪ねてみて下さい。
アドレスはこちらで、可愛いインスタグラムもあります♪
ベギュム・パリ Bégum Paris
10 Rue du Pré aux Clercs, 75007 Paris
月〜土 11h00~19h00 (8月のみ要確認)
tel: 33.9.86.33.93.05
→ インスタグラムへ
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◆ マリー・ルイーズのmurmure ◆
お洒落は足もとから、と言われますが
今回の「ベギュム・パリ」はいかがでしたでしょうか?
日本には(まだ)入っていない小さなメゾンで、
カラフルですがシックな色使いは見ているだけで楽しくなりますね。
ヨーロッパで暮らして、驚いたことの一つに夏と冬では履く靴が全く違う、ということがありました。
乾燥して冷える冬、
厚手タイツとしっかりと足を包むブーツは欠かせません。
冷たい道や床から上がる冷気であっという間に風邪をひいてしまうため、
秋から春の街の装いに、薄いストッキングにパンプスは見られず、
その反動でしょうか、
夏になると皆がさっと素足になり、軽やかな靴に変わります。
乾燥した気候ゆえ、素足でもベタづかずに過ごせるから、
あるいは北ヨーロッパの人は体温が1度ほど高いから、
そして夏は冷房がほとんど無いというもの大きな理由だと思いますが、
職場でももちろん素足にパンプスやサンダルで、
華やかな色のマニキュアを欠かさないというパリジェンヌが多く、
夏に肌色ストッキングを履いていると奇異な目で見られてしまいます。
私などは夏でもちょっと気温が下がると足が冷たくなってしまうのですが…郷に入ればでしょうか。
1年を通じて気温が低く、靴を脱ぐ習慣もないため、
1年の90%はいつも足を覆っている暮らしでは、
せめて夏だけでも素足の気持ち良さを味わいたく、素足で過ごしています。
* パァジュ・ド・マリールイーズのウェブサイトでは、パリからのミュウミュウ&フォトページをほぼ毎週更新中♪
(murmure ミュウミュウと はフランス語で「つぶやき」のこと)
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マリールイーズからのパリ便り 76号 2019.2.27
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